楽器。


先程、宅急便でコーヒー豆が届きました❗
遠くのお箏屋さんから❗
び、び、びっくり〜〜〜そして、なんてタイムリー❣️


10年以上、生徒さんが中古の箏を買う時にお世話になっているお箏屋さん。
20名以上の方たちが買い、私も数面買いました。

箏購入に関する考え方、常識は人それぞれ。
中古を買うなんて・・・・という方もいるだろうし、
生徒さんに中古をすすめるなんて・・・・
と思われてもいると思います。

理想はまた別の話です。



私とて質の良い本番用の箏(三弦、17弦も、撥も)を買いたいと長年思っているけど、実はまだ新品で自分用に買ったことがない。
とてもじゃないが余裕ない😭
楽器は、楽器類は、なるべく自分で働いたお金で買う
という思いがある時から定着している。


私は箏を仕事にしているからです。
仕事にしていなければ、また、収入がなければ、
もちろん堂々と(これもどうかと思うけど、笑)
夫氏に買ってもらう。


まだ収入がない時期、初めて17弦を買った時は
夫氏が安い給料(余計な一言)から数十万円出して買ってくれた。

マイホーム預金も頑張っていた時期だから、
けっこうな決断だったと思う。
四国に転勤することが決まってからすぐのことでした。

東京を離れても本格的に17弦を練習できるようにと。
26歳の頃かな。


当時は専業主婦。
(箏はもちろん必死に弾いていたし活動も少しはしていた。
仕事としては料亭やホテル演奏。でもバイト料はレッスン料等で消えた)
収入は無かったけど、
今の数十倍、丁寧で充実した家での働きができていた🌟

専業主婦の仕事や生活はとても好きで、
もしかしたら、今より充実していたのではないか・・・とも思う。

金銭的な収入はなくても、大事なこと、有意義なことをしている
実感はあり、そう考えれば、ちょっと頑張って夫氏に買ってもらおう〜!という
気にもなるわけですが、
さすがに今はそれは無いな〜〜〜。
今は迷惑しかかけてないから・・・・笑。


そうしたら・・・・
やっぱり、自分で自分のものは買わないとね!笑。



この15年以上本番で使用している箏は、
当時、箏はもうあまり弾かなくなるので、
という知り合いからとてもお安く譲っていただいた中古数面。
初めてくり甲という楽器を自分専用に弾けることになった!
中古とはいえ、その時の感動はものすごかった!

やっと、やっと、くり甲楽器が弾けるのか〜〜!
運命の出会いだと本気で思った。

もう、うれしくてうれしくて。

家族皆で、その知人のお宅まで楽器を受け取りに行った。
その方からしたら、大事な楽器。
断腸の思いだったと思う。

「できれば真由ちゃんに弾いてもらいたいの・・・」と
連絡をいただいた時、本当に嬉しかった。


彼女がどれほど、熱心に箏と向き合っていたかも良く見ていた。
看護師として働いた収入で、立派な楽器を何面か買い、
大事に使っていたのだ。
でも、ある時、
自分は箏で生きていくのとは違うと判断し、
箏は練習用のものだけ手元に残し、
あとは手放すことに。

家に持ち帰り、
車から出す。わ〜〜〜〜木が重い!
一面ずつ油単から出すドキドキ。
柱をつける時の感動。


そして、いよいよ音を出す瞬間の期待感。

こんなに深い音がするのか!
響く響く!
でもなんて品のいい響き!
爪が糸にあたり木が振動する。
その時の手の感触が、身体の感じ方が全然違うのだ。

しばらくは、緊張して、怖くて、なかなか弾けなかった。
ついつい練習箏で練習してしまう。


楽器屋さんにそんな話をしたら、
だめだめ、たくさん弾いてあげなきゃ!
(その楽器屋さんは実はその楽器を知人に最初に売った方😊)
弾いてあげないと自分の音になっていかないからね〜😊


一面につき、練習箏位の金額しかしなかったわけだが
浮気せず(笑)、大事に大事に使っていこう!
と誓ったのだ。

文字通り、浮気せずもう15年。

いずれも、とても気に入っていて、
どんな大舞台、レコーディング、ライブ、コンクールでも使ってきた。
息子はその楽器で何度も賞をもらってきた。


一面は、あまりに弾きすぎて、
木が相当削れてきていることもあるし、
音の響きがステージ向けではないかもしれない(ややおもすぎる)
と思い、数年前から自分のレッスン用にも使ってる。
ご覧の通り、すっかり木が削れて白くなっている。
どんだけ激しい弾き方なの?
でも、これがまた嬉しいのです。
愛着以外の何物でもない💖



ところで、それまでは(33歳位だろうか)
くり甲箏(いわゆる、本番向けの楽器といわれるタイプのもの)を持ったことなく、
サントリーホールでの一恵先生との二重奏(瀬音を弾いた大学三年生)
でも母のお譲りの練習箏で弾いた💦

流石に後から申し訳なかったと反省もした。
でもその時はそれしか選択肢が無かった。

箏衛門のステージでも
螺鈿隊のステージでも、
それまでは、ずっと練習用楽器だった。
きっと、そんなメンバーは一人もいない。


さて、中古の箏は一般的には楽器屋さんでは扱ってないし、
表に出てないことが多い。

ですが、当時、インターネットで値段も内容も写真もわかりやすく掲載し、お電話すると細かくいろいろ教えてくださる楽器屋さんがあった。

試しに購入するとメンテナンスが見事。中古とは思えない位キレイ。木も重くしっかり。音も良い。
柱、糸、口前カバー等は新品。



初心者の方にとり、楽器をいくらで購入できるかというのは心配事案の1つ。
新品に越したことは無いけど、
長く続けるかどうかわからない習い事に大きな金額を払うのはリスクも高い。
とはいえ、安かろう悪かろうはもっと良くない。

予算を聞き、新品にしろ中古にしろ、
安心したものを選ぶお手伝いをしています。
新品の場合は都内の楽器屋さんにお願いしています。

オンラインレッスンでは、生徒さんの楽器を画面越しに見れる。
このお二人もそちらの中古楽器を買った。
お一人は10年近く前。
お一人は3年前。5万円位だった記憶。

実物は私は見ていないのですが、こうして対面できるよろこびもある!
しっかりした楽器だな〜と嬉しくなる。

いずれ、もっと良い楽器が欲しくなり、
納得できる金額で新品を買う可能性もあるかもしれない。
箏は数面ある方がすごく便利。



楽器屋さんにとっては中古を売っても、ほとんど儲けはない。
新しい糸、柱、口前カバー類、糸締め代を差し引いたら僅かな額。
メンテナンス作業代金を入れたら完全に赤字。


ですが都度ご丁寧にご連絡をくださり、
先週も新しい生徒さんがお安いものを購入しばかりですが、
こんな風にお心遣いいただき😭




いつか恩返しができたら🌟


いや〜〜〜〜なんで、こんなに長い記事になったのか。


長文、お付き合いくださり、ありがとうございます!

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