自分と楽器。

しょっちゅうお世話になっているいくつかのお箏屋さん。

年始になるとご年賀を持ってご挨拶にいらっしゃる。

私が留守の間に、子どもたちに託してくださったり、
今年はコロナ禍ということで、近くなのにご丁寧に郵送してくださったり。


楽器屋さんこそ大変なはずなのに(;_;)


お箏やさんと接していると、
つい忘れそうになる日本の昔ながらのやりとりに、清々しくなる。

自分はなかなかできてないので反省も。


昨日は糸締め数面、
今日は新しい生徒さん達用のお爪を買いに、早速お世話になっています。


いつも糸締めとか、小物の購入くらいで、
楽器屋さんになかなか貢献できていない(;_;)
(貢献する・・・・なんて、生意気な表現ですが)

そろそろ自分の本番用の箏も17弦も三絃も撥も買いたい。
今まで、自分用に(息子用にも)新品を買ったことがない。


親から受け継いだ古いものだったり、
お仲間から破格のお値段で譲り受けたものだったり。

破格と言っても、
まとまった面数なので、
それなりに、まとまった金額は必要でした。


当時、私はほとんど収入がなかったわけで、
若いサラリーマンのお給料の中から、
文句も言わずに買ってくれたのは

そうだ・・・夫氏だ!
(思い出した!!笑)

そういえば、最初の17弦は新しいものを時分用に買ってもらったんだった!笑
忘れてた!!
17弦は練習用といっても、新品であればそれなりの金額。
どう工面してくれてたのだろう。

それは東京から高松に転勤が決まり引越すタイミングでした。
26歳の頃。
5月末に引越したのだけど、
その一週間位前に螺鈿隊1stコンサートがあった。
リハで転勤が決まったことをメンバーに伝えたら、
すごく悲しんでくれたと同時に
真由子がいないあいだは、こっちで盛り上げておくから!と本当に力強い皆だった。

そのコンサートの打ち上げ。

一恵先生もいらして、ワイワイと盛り上がっていた。
その席で一恵先生にこっそりと
「あの・・・・17弦を買いたいと思うのですが、お箏屋さん紹介して
いただけないでしょうか・・・」とお話。

「え!!央生が買ってくれるの??やった〜〜〜!!良かったよかった〜!」

で、其の場で

「みなさん、この度、央生くんが、まゆちゃんに17弦をプレゼントしてくれる
ことになりました〜〜〜〜」と発表、笑。

「わ〜〜〜〜!!」と拍手・・・・笑。

ちなみに、もちろん夫氏もその席にいました。
長男は実家の母がその日はみてくれていた。

ということで先生にコソコソ話は無縁なのです、笑。

急にいろいろ蘇ってくる!!


ところで、それまでは内弟子をしていたこともあり、一恵先生のところの
楽器で日々、練習させていただいていたり、
知人から数か月借りてマンションで練習していた時期もあったのでした。

さすがに、マンションで大音量で17弦の練習していたときは
(しかもよる!)
管理人の方から、

「すこし音が漏れているようですが・・・」
とやんわり伝えてもらったことがあった。

仙台の沢井演奏会で「土声」を弾いたり、
螺鈿隊の1st コンサートで「五節の舞」を弾いたり、
その時期17弦での本番が続いていた。

いずれも激しい曲だからな〜😊
でも、13弦の練習ではなにも言われなかったことは、本当にありがたかった。

その後、知人からの楽器は、東京に戻ってきてから。
30歳。
その際に、今のマンションを購入し、貯金をほぼ使い果たしたはず。
その直後だったと思うので
やはり、どこにそんなお金があったのだろう。




すべてのこういったエピソード、経験が最近とても愛おしく感じる。
ああ、やはりその時その時、出来ること、やるべきこと、やりたいこと、
やっておくべきなのだと。
そして今につながっているんだと。


知人(演奏仲間というか先輩)から、
声をかけていただいた時、迷わず買う決断をした。

くり甲3面と17弦1面。
いずれも、それほど古くない。
使用年数は5年前後ではなかっただろうか。


本番用(くり甲)の楽器を一面も持っていなかった自分にとって
本当にありがたいお声かけでした。


そして、とても大好きな方なので、
その方の楽器を受け継いで大切に弾いていきたい
という気持ちが何より大きかった。


これもきっと運命の出会いだったのでしょう。

それらの楽器が、
その後、どれほど素晴らしい役割を果たしてくれたか。

もちろんまだまだ現役で活躍していきますし、一生使い続けます。


それでも新しい楽器もいつか買いたいな。

それが今の夢かな✨


(あ、数ある夢のひとつ、笑・・・かな)

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